解説と注釈
CTLさんの2001年1月29日ご投稿の訳詞。 以下はCTLさんのコメント。
第1連のNeuro-surgeons scream for moreの部分は, 神経外科医あるいは脳外科医が正訳かもしれませんが,
現実の神経・脳外科医はパラノイアや分裂症の治療には関与しないはず.
この部分は,妄想に囚われつつある個人の頭の中で 過去のロボトミー等の治療法のイメージが外科医と結びついた 妄想あるいは幻覚ではないかと仮定.
精神外科医という造語(?)を当ててみました.
鉄の爪もメスと引っ掛け「光る爪」と訳. また,surgeonsと複数形になっていることから
叫び声が次々巻き起こる様子を表現するために「響き」という訳を当ててみました.
第2連の「血の拷問台」は中世,「有刺鉄線・政治家の火葬」等は 近代・現代の暴力を象徴し,
「ナパーム弾」は当時のベトナム戦争を含むon goingの暴力(主に政治的な暴力)が 歴史的な時系列にそって並んでいると判断しました.
rapedはナパーム弾のイメージと語感を重視し,焼き尽くすの語を当てました.
第3連: Poets' starving children bleed をどう解釈するかは諸説紛々でしょうが,
わたしはpoetsは知的なイメージ,単にエリートという意味でなく 知的で賢明な人々の,childrenは罪なき人々のメタファーであり,
poets',starvingがcildrenにかかるのではなく分割しました.
Nothing he's got he really needs ここはすべてnothingにかけました.
「he(=スキゾ野郎)」は何も持っていないあるいは何も得られていないわけではな く, いくつかの物を現実には得ているはずだが(それは莫大な財産かもしれない),結局
それらは真に必要なものではないという結論に達したと考え, 「結局何も残らない」と訳しました.
以上はTaneyさま,Cirkus Crimsさま,KTさま,オリバ・ハトオさま,KENさまの訳・
解説・解釈を読んだからこそ,考えついた部分が多々あります.
したがって,この部 分は”俺の解釈じゃないか”と思われるかもしれませんが,あえてここは誰々さまと 同じetc.の注釈はいちいち付けませんでした.
単純に全てに付けきれないからあ きらめたという面が大きいですが,今回のような場合何処からがわたしの判断で,引用が何処までかの判断が難しかったことも主な要因です.
したがって,今回はみなさんの記事があってこの短文が書けたということを付記することで,御容赦ください.
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