都島区・淀川河川公園(毛馬・赤川)

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■スポット解説

 

  国は、1972年より淀川河川敷を、一種の国営公園として整備している。上流は京都府の八幡から、下流は大阪市の海老江まで、その数は35に上る。全ての河川公園に行ったわけではないので、大きなことはいえないが、この手の公園の最大の魅力は、大河川の河原ならではの、見通しのいいランドスケープだろう。

 これは街中からやってきて、堤防の上に登り公園を見渡した時に、一番感じることだ。「感動的」といってもいい。

  今回ご紹介するのは、その中のひとつ、「毛馬・赤川公園」である。西は新淀川と大川の分岐点、毛馬から、東は城東貨物線の赤川鉄橋まで、約1.5キロほどの河川敷公園が続く。

 西の毛馬は、有名な閘門の他、当地出身の与謝蕪村の碑がある。東の赤川は、風情ある赤川鉄橋、さらに東に進んで城北公園の河畔まで行けば、淀川名物の「わんど」がたくさん見られる。

 こういった名所とか見所を辿るように、一日かけてゆっくり散策してもいいし、また、河川敷の芝に寝転がって、ボーッとするのもいい。

 また、それらの河川公園をつなぐように、北大阪周遊自転車道が走っており(もちろん、自転車だけではなく、歩いてもよいのだが)、サイクリストにもおすすめである。

 毛馬・赤川には自動車の駐車場もあり、家族ドライブで来るのもいいだろう(ただし、キャパは大きくない)。だが、売店などは一切ないので、飲み物や食べ物など事前の準備が必要。もちろんゴミはお持ち帰りを。


■地図とおすすめコース


●城北緑道

 毛馬・赤川の河川敷に行くなら、都島本通あたりから大川沿いを北上し、毛馬閘門から入る、というのも捨て難い魅力ある道ですが、今回は、「城北緑道」をおすすめ。

 城北公園通りの大東町の交差点から北上する道で、北行き・南行き各1車線の車道に挟まれた、幅約6〜7メートルほどのスペースが、木々の生い茂る緑道として整備されています。

 この緑道は、南は大東町の交差点から、北は淀川堤防へ上がる階段まで続いており、ブラブラ歩くには、もってこいの散策路です。

 緑道ならではの、ちょっとうっそうとした木陰の中を越えて、階段を上りきった時に見える、河川敷の広々とした風景・・・。このコントラストの違いが、さんぽに一種の「メリハリ」を与えてくれるでしょう。

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●毛馬・赤川河畔公園



 ジャングルジムっぽい子供用の遊具などもあり、家族揃ってのんびりできる公園。ただし、川自体はだいぶ遠い所を流れているので、決して「親水」公園と思って行ってはいけません(しかも「わんど」の葦で、低い視界が遮られている)。ただただ、広々としたランドスケープを楽しみながら、のんびりするのが一番です。

 マイカー族の方は、桜ノ宮高校方面から車で入ってこれるので、便利でしょう。駐車場もあります。しかし、キャパが小さいので、天気の良い休日などは、すぐ満杯。道に車が溢れ出すので、注意。

 ここは、規則により何も販売してはいけないそうなので、飲み物やお弁当は、持参しなければなりません。本当は禁止なのだけど、バーベキューを楽しんでいる人も、結構、います。


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●赤川鉄橋

 JR城東貨物線の赤川鉄橋は、横に歩道がついているので、対岸(淡路方面)に歩いて渡れます。

 ここは、NHK98年下期の朝ドラ「やんちゃくれ」で、主人公と、彼女の夫となる自転車選手が、自転車を二人乗り(オイオイ…)しながら心を通わせあう、という重要なシーンで、使われていました。

 そういえば、話題になった「ふたりっ子」でも、よくこの辺の河川敷が、ロケに使われてましたね。ここが好きなのか、BK? それとも大阪には、他にロケ地がないのか?

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●城北公園

 今回の探索では、私(および私の家族)は行っていないのですが(1歳児連れは、なかなか歩く距離が稼げない)、ここまで来たら、ぜひ足を伸ばしてみたいのが、城北公園。

 市内きっての公園で、菖蒲園なども良く整備されているようです。毛馬・赤川からなら、ゆっくり歩いても30分あれば行けるはず。河川敷の自転車道路を使うとよいでしょう。



(1998年11月)

   
(C) 1998 Takashi Tanei, office MAY