東住吉区・植物園へ行こう!

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■スポット解説

 長居公園は結構、メジャーな場所なので、「今更さんぽガイドで取り上げなくても・・・」と思っていた。しかし先頃、妻と娘三人で久しぶりに行ったら(結婚前、私は長居公園の隣町の鷹合に住んでいて、よく行っていた)、やっぱりすごくいいのである。ど〜んと広がった緑地、その向こうに見える高層のマンションやビル・・・、あ〜、なんかニューヨークのセントラルパークにいるようじゃないか(注:筆者はニューヨークへ行ったことがないから、本当のところはよく知らんけど・・・)。

 しかも特に素晴らしいのは、その中にある市立植物園である。ここへ入るためには入場料(植物園のみなら大人一人200円、後述する自然史博物館の入場料込みで大人一人300円)が必要だが、中に入ってよく管理された四季の花々を見ると、むしろ安いほうだと思う。ペットなど小動物の持ち込みも禁止なので、大公園にありがちなフン害も無縁だ。ゴミも少ない。

 春の桜から始まり、冬のツバキ、カキツバタまで、ここには一年中何らかの花が咲く。その花に応じた庭園設計がなされている。たとえばバラ園はどこかヨーロッパ風の趣であるし、菊は和風の味付けがなされているわけだ。奥の方まで行けば、ミニ渓流を取り囲むように氷河期の樹木がそびえている場所もある。いろんなタイプが楽しめる植物園である。

 もうひとつの魅力は、植物園内に建てられている大阪市立自然史博物館。恐竜やマンモス、ナガスクジラといった巨大生物の骨格標本なんかが展示してあって(「なんで大阪なのに、恐竜やマンモスの骨格があるの?!」なんてヤボなことはいわないように)、「自然史」に興味のない人でも(もちろん子供でも)楽しめる内容になっている。

 植物園内には、おにぎりやおでん、飲み物類を扱う売店(レストハウス)はあるが、食堂まではない。弁当を持って行き屋外で楽しむのがいいだろう。休日には家族連れを中心に、たくさんの人が弁当を広げている。

 主要な場所にはトイレも完備されているので、近い人にも安心だ(?)。植物や園芸についてのセミナーなんかも定期的に開催されているようなので、園芸に興味のある方はぜひ、一度行ってみていただきたい。

 月曜と毎月最終日は休園(ただし、その日が祝祭日・土日にあたる場合は開園)。それと、先にも述べたとおり、ペット類の連れ込みは禁止なので、愛犬家の方などはご注意を。



■地図とおすすめコース


●長居公園

戦後間もなくの頃は、ここで競馬や競輪が開催されていたそうですが、現在では長居陸上競技場を中心に、スポーツのメッカとしても有名。

長居陸上競技場は最近改装されて、5万人収容の巨大スタジアムに生まれ変わりました。Jリーグのセレッソ大阪の本拠地です。他にも第二競技場、球技場、相撲場、市民プールなどスポーツ関連施設が充実しています。

大阪女子マラソンでおなじみの周回道路は、ジョギングを楽しむ人でいっぱい。もちろんジョギングだけではなく、さんぽやサイクリングにも適しています。

またスポーツだけでなく、日本各地の花や木々が植えられた郷土の森は、絶好のピクニックランチの場所であるし、幼児向けの遊具が揃った児童公園や広々とした芝のグラウンドもあり、家族みんなで一日中楽しめるでしょう。サックスやトランペットを練習している人も時々います。

私がまだ長居公園の近所に住んでいた頃、休日の昼下がりにワインとパンを買い込んで、ここでよく午餐を楽しんでおりました。

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●泉布観

約24万平米の敷地に約550種、6万本にのぼる植物を集めた大規模植物園。 中央には大きな池(亀がいます)があり、その周囲に四季折々の花々、木々が植えられています。

春はもちろん、桜です。5月から11月はバラが咲きます。秋は木々が紅葉し、冬には牡丹園が注目です。一年を通して、何らかの花が咲いている、といえましょう。

芝生スペースもあり、お弁当を食べたり走り回ったりできるので、子供連れにもおすすめ(ただし、芝生は養生中の場合があり、立ち入り禁止の場所もあります)。

さらに敷地内には大阪市立自然史博物館(次項参照)や、みどりの相談コーナーをはじめ、トイレやあずまや、レストハウス(売店)などの付属施設も備えています。正面ゲート脇には、園芸ショップもあります。

※休園日:毎週月曜(但し祝祭日にあたる場合は翌日)、月末最終日(但し土日・祝祭日は除く)
(1996年11月現在)

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●大阪市立自然史博物館(植物園内)

植物園の中にある博物館。1階は大阪で見られる生物と、恐竜・マンモス・ナウマン象など大型生物の骨格標本を展示。特に恐竜や象の骨格は、その巨大さに圧倒されます。また、講堂があり、適宜、ビデオを放映したり講義が開催されたりしているようです。

2階展示室は、海洋生物関係。魚貝や亀、海草などの他に、天上から吊り下げられたナガスクジラの骨格標本にはビックリさせらるでしょう。

また明治20年、大正時代、昭和25年それぞれの大阪一帯の巨大な2万分の1地図も掲示されていて、町や地形の移り変わりが見られます。地図ファンもどうぞ。


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●バラ園(植物園内)

私は植物には全く疎い(特に花の名前に無知で、よく妻からバカにされます。この前も「サルビア」のことを「セルビア」といって、白い目で見られました)ので知りませんでしたが、バラって5月から11月頃まで咲くんですねえ。とにかく、いろんな種類があって、順繰りに咲いていくようです。私が行った時(11月4日)には、黄色いバラ(名前は忘れました)が満開状態でした。

真ん中に泉水を備えたヨーロッパ風の庭園です。花壇の周りを行き来しながら間近に楽しむのよし、周囲のベンチに腰掛けて、いろんなバラを眺めるもよし。



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●氷期・間氷期植物群(植物園内)

氷河期の樹木が立ち並び、その間を人工的な渓流が流れています。道には起伏があり、所々岩が露出していたり・・・、木々が鬱蒼としているので、昼なお暗く、もちろん周囲の建物など見えませんから、まるでどこかの山中を歩いているような気分にさせてくれます。

   
(C) 1997 Takashi Tanei, office MAY