21st. Century Schizoid Man---KT Ver.2


(Sinfield-Flipp-Lake-McDonald-Giles)

切っ裂く 鉤爪 苦悩

脳外科医の叫ぶ 煩悩

妄執者の 猛毒戸を

21世紀のスキゾイドマン

 

爆裂 餓死者は

暴政者の 燃えさせる民家

死の洗礼と ナパーム弾が

21世紀のスキゾイドマン

 

ガス室と 物理学狂い

飢えた子孫が 血塗られる愚昧

何ら光は 得られはしまい

21世紀のスキゾイドマン

解説と注釈
KTさんの2月18日の訳詞。 以下はKTさんのコメント。

皆さんに刺激され、駄洒落じゃないけども、大胆に思い切って英語詞の音感を最優先することに挑んでいます。
(ブラドラック→爆裂、ポリティシャン→暴政者、イノセンスレイプト→死の洗礼と、なんてね、いちばん困ったのは餓死者の箇所)

スキゾイドマンの部分は迷ったけどこのままで。 また、構成面での1、2、3連の役割を考えて訳したつもり。

第1連は題して「導入」。
忍び寄り、つかみ、開く、そして招き入れられるのはスキゾ男。我々もスキゾ男の目を通した光景に招き入れられる。

第2連は題して「現実」。
これがまず目に入る戦火の世界。

第3連は「予言」。
現実から先を見る。死の種子、貪欲の行き着く先は?その時子孫は?
結局heは何も得られないのだ。 heは虚無を指すのではないとすると、スキゾ男かな、エピタフと合わせて考えると人類とも考えられるのだがどうでしょう?

さすがに、Cirkusさんの指摘するとおり21stとエピタフは細かい点まで呼応しあって表裏の関係にあるといえるでしょう。

Cirkusさんの文法上の説明、「手にした物で、必要なものはない」を意訳すると、結局は「必要な物が得られない」という意味になるのかな?
また、「詩人の飢えた子供は血を流す」って箇所は、その説明をもとにはしていますが、ひょっとしてPoets’はPoet’sの誤植って事はあり得ませんか?
どうもその方が魅力的でしっくりくるのですが。 (sun childもsunchildの誤植?それとも英語でも気まぐれってことはないですか?)


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