21st. Century Schizoid Man---Cirkus-Crimsさんによる文法解析
Cirkus-Crimsさんの2月15日のコメント。

"21st..."の歌詞の文法的な解析(笑):

Death seed 名詞+名詞 『死の種』 Deathはseedの内容(性質)を説明していると読むのが無難でしょう。
つまり『蒔かれた種=死』ということです。 (SVのネクサスを読み取れば『死が種を蒔く』という解釈になりますが、 後続するblind man'sで所有格を使っているところを考えあわせれば、 ここもSVのネクサスにしたければdeath's seedになっているはずです。)

blind man's greed 所有格+名詞 『盲人の貪欲』 SVのネクサスが読み取れますから『盲人は貪り喰う』などと訳出できるでしょう。
したがって、この行は 『死の種 盲人の貪欲』あるいは 『死の種は蒔かれ 盲人は貪り喰う』ということです。 (第1連、第2連からの流れを優先するなら名詞を並べた方がよいかも知れませんが...)

Poets' starving children bleed 所有格+自動詞の現在分詞+名詞+自動詞 『詩人の餓えた子供は血を流す』 このフレーズで、『詩人が餓えている』とか『子供を餓えさせる』とは解釈できません。

Nothing he's got he really needs 文法的に2通りの解釈が可能です。

1) 全体が名詞の塊 つまりnothingを先行詞にしたニ重限定。 『彼が手にしたもので、彼が本当に必要なものは何もない』

2) 全体で独立した1文 needsの目的語nothing...gotを文頭に出した倒置。 『彼が手にしたものを、彼は本当に必要とはしていない』

まぁ、実質上、文意に差はないですが。 厳密に言えば 's got(=has got)は現在完了ではなく、単にhasの意味でしょう。

で、heは?ってことなのですが、 やはり、この詩で詠われている主人公"21st....man"でしょう。

第3連:
文法にある程度まで忠実な(但し唄えない)訳

死の種は蒔かれ 

盲人(めしいびと)は貪り喰らう

詩人の子供は 餓えて血を流す

手にしたもので 本当に必要なものは何もない

21世紀のスキゾ野郎(21世紀の分裂病気質の男)

神経外科医と言う語は、神経にメスを入れられる(=神経を切り刻まれる)イメージからのものでしょう。
正しくは、切り刻まれるという妄想のイメージ?

Epitaphと21stには符合する部分が多いですよね。 taney様御指摘の"torn apart"だけでなく "the instruments of death"は2連と符合しますし、 (ちなみに2連の"innocents"を、私は『罪なき人』と、解釈しています。
もちろん『ナパームの業火で凌辱される罪なき人々』から直接連想されるものは 皆様御指摘の通り『北爆』でしょう。

2連で描かれているのは、人間の歴史的な過ちの断片で、 その過ちの積み重ねの上に成り立っている社会の繁栄(もちろん間違った形の繁栄)を Epitaphでは
"the sunlight brightly greams"と詠っているのでしょう)
"the seeds of time"(『刈り取る時を定められた)時の種』)はまさに"death seed"ですし。
"the fate of all mankind"も21st全体で描かれています。

Epitaphでの"tomorrow"は、21stの"21st century"...これはちょっとコジツケと言われそうですね。
Epitaph(だけではありませんが)の1人称"I"は、 21stで3人称で詠われている主人公の"21st...man"でしょう。
(さらに『コジツケ』るなら、 "including MIRRORS"...3人称なのは、鏡に映った自分を客観的に捉えているから。
まぁ、鏡に映らなくとも『分裂』なら、もう一人の自分は他人なのですが。)


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